読書教養講座、関西大学での取り組み(2008年度)

「読書への誘い」(秋学期) 

講義概要

「携帯小説」という新たなジャンルが登場するいっぽうで世界の古典の新訳が次々に出版されるなど、いまメディアの発達とともに読書や本をとりまく環境はおおきく変わりつつあります。しかし、これまでも「読者」「作家」「出版」の関係は社会構造の変化とともにずいぶんその姿を変えてきました。 

本講義では、わたしたちの国の文化形成に深い影響を与えてきたヨーロッパ近代の書物世界に焦点をあて、作家の「つくられかた」、世界の古典と日本文学の奇妙な結びつき、翻訳の問題など、読書と書物をめぐるさまざまな話題を興味深いエピソードをまじえてわかりやすく提供する予定です。本と読書に対する受講生の興味が少しでも深まることを期待しています。 

なお、期間中に著名人をお二人ほどゲストに迎えて、特別講義も試みる予定です。

講義計画

1.隣の人はいまどんな本を読んでいる?ーーこの授業の進めかたとねらい 

2.ペンのみで生活する「職業作家」はいつ誕生したのか 

3.成功した作家たちの裏側:「金」と「女」と「名誉」と「政治」 

4.「携帯小説」と「新訳古典文学」 

5.誤読が生んだ世界文学 

6.文学の解剖学:芥川・ゴーゴリ・養老猛など 

7.カンバスとしての小説:小説による自画像 

8.翻訳で読むことと原書で読むこと 

9.難解な書、平易な書、読書論あれこれ 

10.「本を読むこと」をテツガクする

(関西大学 シラバスより)

 

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