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「星の王子さま」(サン=テグジュペリ著、河野万里子訳)岩波書店

 冬になると読み返したくなるミステリー、子供の時からのシリーズもの、最近見つ けた装丁の綺麗なSF単行本。好きな本は沢山あるが、老若男女どんな人にもおすすめ するなら、人生のバイブルでもあるこの本しかないと思った。ビブリオバトル

 子供にも読みやすい名作として知られ、多くの人が小さい時に一度は手にしたこと だろう。しかし実はこの本が(作者が献辞で示しているように)、”かつて子供であっ た大人”へ向けられて書かれた寓話であることを知る人は、そう多くはない思う。

 物語は砂漠に不時着した飛行士が、他の惑星から地球に来たという王子さまから聞 いた彼のこれまでの話を、連作的に語る形で進んでいく。 様々な問題を抱えた人間は勿論、友達のキツネ、故郷に残した植物と王子さまの関 わりの中に、哲学的なメッセージや人としての本質を説くモノの見方が散りばめられ ている。

 人生のバイブルと言ったが、まさに聖書の例え話のような雰囲気だ。神と一体とされお手本の様なイエスと異なる部分をあげるとすれば、これは王子さ ま自身が体験し考え失敗し悩んだ、彼の感情や思考がそのまま書かれている話だとい う所にあると思う。主観的、もしくは飛行士から二人称視点で見た王子さまの等身大 の胸懐に、余計に心を揺さぶられる。

 私はなにか気分が荒み、優しい感情に触れたくなった時この本の表紙を開く。その 時々で違う、前は気にも留めなかったような言葉が胸に刺さり、吸い取り紙のように 黒いどろどろとした気持ちを持っていってくれるような気がするからだ。


(c)竹見脩吾

 

プロフィール

生年月日 :1997年2月4日

出身地 : 東京都世田谷区

出身校 : 慶應義塾女子高等学校→慶應義塾大学

小学4年時に同年代の部門で全国優勝し、小学5年時に国際大会に初出場。以後、国内外での安定した戦績が認められ、中学3年になるとナショナルトレーニングセンターで練習するようになる。高校1年の冬に太田雄貴と話す機会を得たことが五輪を本格的に志すきっかけとなり、その翌年よりシニア日本代表に定着する。IOC南京ユース五輪では決勝戦にて 延長の末、惜しくも1点差で敗れるも銀メダルを獲得。さらにはアジア大会で世界ランク8位の選手と互角に渡り合ったことで、 東京五輪のメダル候補として一躍知られるところとなった。現在は慶應義塾大学経済学部に在学中。

事務所HP スポーツビズ http://www.sports-biz.co.jp


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