「全国高校ビブリオバトル2017」（活字文化推進会議主催、読売新聞社主管）の静岡県大会が30日、静岡市駿河区の静岡県立大学で開かれ、浜松市立高校2年藤井春人さん（17）が優勝しました。藤井さんは来年１月に東京で行われる全国大会へ出場します。
　県大会には過去最多の37人が参加し、予選を通過した６人が決勝で競い合いました。
　藤井さんが紹介した松岡圭祐さんの小説「ミッキーマウスの憂鬱」は、憧れていたテーマパークで働くことになった主人公が、理想と現実の葛藤に悩みながら、「働くこと」の意味を学び、成長していく作品。
　藤井さんは「この本を読んで、日々の仕事や生活を頑張ろうと思う気持ちを感じてもらいたい。仕事や夢に関する鍵をつかんでほしい」などと、約150人の聴衆に語りかけました。
　大会後、藤井さんは、何度も読んでボロボロになった本を手にしながら「優勝は、多くの人がこの本を読みたいと思ってくれた結果なので、素直にうれしい」。全国大会については「気負わずに自分の感じたことを伝えたい」と意気込みを語っていました。

決勝進出者と紹介本