のんさんが10代にメッセージ~読書推進イベント

 女優でアーティストののんさんと、学者芸人のサンキュータツオさんをゲストに招き、青少年読書体験推進キャンペーン記念イベント「よむ、つたえる、かわる。」(主催:国立青少年教育振興機構、文字・活字文化推進機構、協力:活字文化推進会議、読売新聞社)が4日、東京都渋谷区の国立オリンピック記念青少年総合センターで開かれた。

読書について語るのんさん(中央)とサンキュータツオさん(右)

 第一部のトークセッションでは、のんさんとタツオさんが読書体験について語り合った。のんさんは「子供のころは好きな絵本を繰り返し読んだ」といい、タツオさんは「大人から押し付けられる本を窮屈に感じ、国語も全然できなかった。本をちゃんと読まないと賢い子になれないのかなと、ずっと疑問だった」と語った。

 のんさんは「読書はおうちで一人でするものだと思っていた」が、海外へ行く際、飛行機の中で挑戦したら十数時間読めたといい、「周りを気にせずに読めるようになり、読める場所が増えた。本を読む機会が増え、得した気分です」と読書スタイルが変わったエピソードを披露した。「一冊を集中して読みきらないといけないと思い、読書が苦手だった」というタツオさんは、「今は新書やハードカバーの本などを2~3冊持ち歩き、時間に応じて読んでいる。その分、荷物が重くなってしまうけど」と話し、会場の笑いを誘った。

 さらに、タツオさんは「編集者が凝っている本のカバーにピンときたら、ジャケ買いしてしまう」、のんさんは「表紙がいいなと思っても、もう少し中を見てからと慎重になってしまう」とそれぞれ話し、対照的な本の選び方を紹介した。

 最後に、10代の若者へのメッセージを求められると、のんさんは「10代のときにしかない感覚で作品を受け取ることができるので、たくさんの本に触れてほしい」と呼びかけた。タツオさんは「本でも、音楽でも、10代のころに浴びたものが、ほぼ人生を決定付ける。分からなくてもいいし、最後まで読まなくてもいいので、目を通して、手に触れてページをめくる作業を続けてほしい」と訴えた。

イベント情報の一覧へ戻る ビブリオバトルとは

ご登場いただいた著名人