壇蜜さん、鈴木福君らスター6人 お薦め本で決戦

 タレントの壇蜜さん、鈴木福君ら読書好きの著名人が、お薦めの一冊をアピールする「ビブリオバトル☆スター決戦」(主催・読売新聞社、共催・紀伊国屋書店)が19日、東京・新宿の紀伊国屋ホールで開かれ、約400人の観客が書評合戦を楽しんだ。

 

 トップバッターの鈴木君のお薦め本は、短編集「5分後に意外な結末ex エメラルドに輝く風景」(桃戸ハル著)。タイトルに引っかけて「人って『意外』という言葉を意外によく使う」と切り出し、「意外な結末にほっこりしたり、ドキッとしたり、どんでん返しが面白い」と紹介した。

 壇蜜さんは、映画監督・岩井俊二さんの小説で、人間と人魚の接触を描いた「ウォーレスの人魚」を取り上げた。読みどころを巧みに紹介しつつ、肝心なところは「知りたい?」「言わなーい」とはぐらかす話術で会場を沸かせ、「人魚に溺れてみたいな」と締めくくった。

ビブリオバトル

会場からの質問に、身ぶり手ぶりで語る女優の壇蜜さん(19日、東京都新宿区で)∥秋山哲也撮影

 ほかに落語家・三遊亭兼好さんら4人も登壇。1人5分間のスピーチの後、発表者や観客が「一番読みたくなった本」に投票した。最も票を集めた「チャンプ本」には、俳優の鈴木勝吾さんが紹介した「殺人犯はそこにいる」(清水潔著)が輝いた。

作家の道尾秀介さん(左)から優勝トロフィーを受け取る鈴木勝吾さん(19日、東京都新宿区の紀伊国屋ホールで)∥秋山哲也撮影

この日のビブリオには、作家の道尾秀介さんがゲストとして参加し、6人の熱演後に講評を加えた。歌手の高取ヒデアキさんは、この日のためにビブリオのテーマソングを作詞・作曲し、舞台で初披露した。動画は、12月中旬ごろ活字文化推進会議のサイトで公開する。

                               

 

 

 

                        

「ビブリオバトル☆スター決戦」の発表者とお薦めの本は以下の通り。(敬称略、発表順)

▽鈴木福「5分後に意外な結末ex エメラルドに輝く風景」(桃戸ハル著、学研)▽鈴木勝吾「殺人犯はそこにいる」(清水潔著、新潮社)▽女流棋士 香川愛生「若おかみは小学生! 映画ノベライズ」(令丈ヒロ子著、講談社)▽声優 野水伊織 「ジャッジメント」(小林由香著、双葉社)▽三遊亭兼好「錯覚の科学」(クリストファー・チャブリスほか著、文芸春秋)▽壇蜜「ウォーレスの人魚」(岩井俊二著、KADOKAWA)

 

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