2019年11月08日
【話題の一冊⑥】「つけびの村」 高橋ユキ 著 晶文社
ノンフィクションライター高橋ユウが2013年の「山口連続殺人放火事件」の真相解明に挑んだルポルタージュが話題になっている。8世帯12人が暮らす限界集落で起こった一夜での5人の殺害と2軒の放火。重要参考人として、普段から大音量のカラオケを流す男が行方不明になり、さらにその男の家のガラス窓に「つけびして 煙り喜ぶ 田舎者」という不気味な張り紙が・・・。
取材を進めていくうちに閉鎖された村での真偽不明の噂話の存在や、男が「草刈り機が燃やされた」「庭に除草剤が撒かれる」など村八分にされていた、などによる復讐か、など地道な取材を続けていく。
【高橋ユキ】
1974年生まれ、福岡県出身。2005年、女性4人で構成された裁判傍聴グループ「霞っ子クラブ」を結成。殺人等の刑事事件を中心に裁判傍聴記を雑誌、書籍等に発表。現在はフリーライターとして、裁判傍聴のほか、様々なメディアで活躍中。