2020年07月23日
活字の学びを考える懇談会が発足

「活字の学びを考える懇談会」第1回会合で記念写真に納まる(左から)日本新聞協会の山口会長、河村建夫衆院議員、作家の阿刀田高氏、作家の浅田次郎氏=2020年6月11日、横山聡撮影
紙とデジタル両輪で 教育に本、新聞活用訴え
学校教育でICT(情報通信技術)の導入が進む中、読解力の強化などに向けて読書や新聞活用の重要性を訴える「活字の学びを考える懇談会」が発足した。2020年6月には第1回会合が東京・永田町で開かれた。
作家の浅田次郎氏、超党派の国会議員連盟の代表、日本新聞協会の山口寿一会長(読売新聞グループ本社社長)が出席し、電子と印刷の両メディアのバランスの取れた学校教育を求めるアピールを発表した。
懇談会の会長に就任した作家の阿刀田高氏は「デジタルの熟達は大切だが、活字文化の地盤がしっかりしないと次の人材は育たない」と述べた。

「活字の学びを考える懇談会」第1回会合で発言する、日本新聞協会の山口会長=2020年6月11日、横山聡撮影
山口会長はあいさつで、紙の本とデジタルの「バイリテラシー」の育成を提唱する米国の神経科学者を紹介し、「デジタルと活字とのバランスの大切さを多くの人々に思い起こさせる努力が必要だ」と訴え、子どもが活字や読書に親しむ機会の提供を展開していく意向を示した。
会合には日本書籍出版協会理事長(当時)の相賀昌宏・小学館社長や「子どもの未来を考える議員連盟」の河村建夫会長、「活字文化議員連盟」の細田博之会長も出席した。懇談会は、社会に「活字の学び」を広げるなど息の長い活動を続ける。