読書教養講座、西南学院大学での取り組み(2008年度)

「読書教養講座−快読!怪読!」

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講義の概要

毎日メールで送られてくる無機質な文字列、ディスプレイに現れては消えてゆく画像や映像……デジタルな情報の奔流の中で、あなたは不安な気持ちになったことはないだろうか。情報化社会の高度な発展によってわれわれの生活は便利なものになったが、人間が何百年と続けてきた、「誰かが書き残した文字を別の誰かが読む」という行為が、われわれの世界から急速に消滅しつつある。紙に印刷され、書物として残された人々の思考は、確かな形となって我々に実態を与えてくれるはず。それらに触れる体験を奪われつつある現代人は、何とも不確かな存在になろうとしているのではないだろうか。

この講義は「21世紀活字文化プロジェクトからの提案と協力により実現した。ねらいは、大学生の活字離れを食い止め、読書の楽しみ、喜びを知ってもらうことにある。2006、2007年度に続き、今年度は内容を一新して開講する。

読書とは自由なもの。さまざまな読書があってよい。「快読」し、「怪読」しよう−心地よく、時には怪しく読書を楽しもう。この講義を受講した受講生が、快楽と好奇心にあふれた活字の世界を再認識し、一皮向けた本物の読書家になってくれることを期待してやまない。

授業形態は以下のように特殊な形をとるので注意してほしい。

■前期14回の授業のうち2回を公開授業とし、外部から著名人を講師として招聘する。そのうち一回は一般市民にも公開する。その期日と内容についてはまだ未定なので、決まり次第通知する。ちなみに2006年度はジャズ・ピアニストの山下洋輔氏、芥川賞作家の絲山秋子氏および書評家の豊崎由美氏を、2007年度は俳優・作家の児玉清氏、芥川賞作家の平野啓一郎氏を招聘した。いずれも好評を得て、読売新聞紙面でも紹介されている。

■これ以外の通常講義は本学の教員5名がリレー形式で担当する。担当教員は以下の通りである。それぞれの詳細な日程や講義内容については第一回目のガイダンスの授業で通知する。

岩尾龍太郎 (国際文化学部、思想史)(講義2回)
新谷秀明 (国際文化学部、中国文学)(講義2回)
真下弘子 (フランス語専攻、フランス演劇)(講義2回)
三宅敦子 (英文学科、イギリス文学)(講義2回)
西村将洋 (国際文化学部、日本文学)(ガイダンス+講義2回+まとめ)

(西南学院大学 シラバスより)
 

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