大学との共催で行う公開講座です。作家や評論家などの講演のほか、開催大学の教師との対談もあります。
基調講演「読者の心に届く『歓び』」/林真理子さん数学者の藤原正彦さんが『国家の品格』という本の中で「この国の子どもを救うために、読書はどんなことよりも大切だ」とおっしゃっている。まず改めて、今若者に本を読ませなければ大変なことになると、声を大にして言いたい。先日、私の『20代に読みたい名作』を読んだ
基調講演「情報から知識集め知恵を」/井上ひさしさん「言葉の力」まず、我々人間はどのように言葉を獲得していくかということをお話しする。人間の脳だけ、誕生してから大人になるまでに3倍から4倍に成長する。その理由を、学者は競って研究してきた。昭和30年代にNHKが10人の赤ちゃんの言葉を5年間追跡して「言
「こころとことば」〜川上さんによるイントロダクション「自分と言葉との一期一会」糸井さん「何でも自由に想像できる」川上さん一番密度濃いのが本なぜ私は本を読むのか。例えば音楽を聴くと、体が気持ちいい。それから、テレビや映画を見たりすると、気持ちが気持ちいい。気持ちいいだけではなく、気持ち悪いこともあって
川上弘美さん推薦 書名 著者 出版社 価格(税込) 敵 筒井康隆 新潮社 540円 ガープの世界(上) ジョン・アーヴィング 新潮社 740円 ガープの世界(下) ジョン・アーヴィング 新潮社 780円 三文役者あなあきい
「出会いにはタイミングも」〜松田さんによるイントロダクション未知の世界へのスイッチ友だちとしてつき合おう編集者として36年間、400冊以上の本をつくってきた過程で、いろいろな人たちと出会い、様々なジャンルのことを勉強してきました。本には未知の世界へのスイッチが隠されていて、それを見つけたときの喜びは
学校とは違う「先生」(hanae*さん) 「本はいつでも自分を深めてくれる」とhanae*さんは言います。本の中に自分の仲間を見つけたり、自分とは違う考え方を発見したり……。「学校とは違う『先生』みたいなものかもしれない」 読売新聞の作文コンクールで文部科学大臣賞を受賞し
松田哲夫さん推薦 書名 著者 出版社 価格(税込) イソップ株式会社 井上ひさし 中央公論新社 1,680円 おんなのことば 茨木のり子 童話屋 1,313円 クラウド・コレクター クラフト・エヴィング商會 筑摩書房 998円
基調講演「書店は情報発信の場〜“永久初版作家”口コミが救った」/大沢在昌さん「ミステリーと私」どうして小説を書くようになったかを考えますと、家に本がたくさんあったからというのが、一番簡単な答えです。私の父親は新聞社に勤めており、家に本がたくさんあったうえ、やたらに本を買い与え
基調講演「TSUNAMIから半年〜タイの図書館支援と心のケア」/秦辰也さん目輝かした子どもたちNGOの一員として国際協力ボランティアにかかわって22年目になる。活動のきっかけは、1970年代のカンボジア内戦だ。多くのカンボジア人が難民となって、砲弾が飛び交う中、地雷原を越え、隣国タイに逃れた。みんな
僕の「出会い、それから」〜石田さんによるイントロダクション 恋切なく本楽し出会いのススメ 星占いで志した小説家 僕にとっての出会いは〈占い〉なんです。1996年春、月島(東京都中央区)のコンビニエンスストアで雑誌『CREA』の星占い欄を立ち読みしてなかったら、僕は小説家にならなかった。プロダクション
活字文化推進会議や日本新聞協会などでつくる「学校図書館法公布70周年記念事業運営委員会」(事務局・学校図書館整備推進会議=日本児童図書出版協会内)は1月12日、学校図書館法公布70周年にあたる2023年を新たな契機に、学校図書館が自ら学び続ける市民の育成に大きく寄与することを願って、アピール文「私たちは学校図書館を応援しています」を発表しました。
アピール文では、子どもが読書を楽しみ、主体的な「学びの方法」を身につけるために図書資料の充実、学校司書の待遇改善などを訴えています。賛同者には作家の浅田次郎氏、今村翔吾氏らが名を連ねています。アピール文と賛同者一覧は以下のとおりです。
アピール
私たちは学校図書館を応援しています
学校図書館法公布70周年記念事業運営委員会
学校図書館整備推進会議
全国学校図書館協議会
文字・活字文化推進機構
アピール
私たちは学校図書館を応援しています
学校図書館法公布70周年の2023年を迎え、私たちは、学校図書館が学校教育に欠かせない基礎的な設備として、教育課程に寄り添い、子どもたちの人間的な成長を支えていることをあらためて確認したいと思う。
子どもたちはいま、1人1台のタブレット端末を持ち、瞬時に多様な情報を収集できる社会に生きている。そのようなネット時代に求められる新しい力は情報活用能力であり、その土台となるのが読書力である。
学校図書館は、子どもが読書を楽しみ、主体的な「学びの方法」を身につけるための最良の場所であり、生きる力を育む知の空間である。「読書」「学習」「探究」という多機能を持つ学校図書館が、その使命を果たすには、いつでもそこにいて、図書資料と子どもをつなぎ、各教科等の授業を支援する学校司書の充分な配置が必須の条件となる。
2019年には読書バリアフリー法が制定され、学校図書館は、また一つ新たに意義深い課題を抱えることになった。この法律の具現化にあたっては、活字文化の振興や読書活動推進にかかわる既存の関連法や諸活動を、読書バリアフリー法の理念に照らして整備・振興していく必要がある。
社会全体の急激なデジタル化の中で、学校図書館は読書力や言語力、課題解決能力を育てる観点から子どもの成長段階に応じた図書資料、新聞資料、デジタル資料、バリアフリー資料を整備しなければならない。
私たちは学校図書館法公布70年を新たな契機に、これからの学校図書館が生涯にわたって、自ら学び続ける市民の育成に寄与することを期待し、心から応援するものである。
2023年1月12日
アピール賛同者一同
アピール賛同者一覧
浅田次郎 作家
あさのあつこ 作家
阿刀田高 作家
猪木武徳 大阪大学名誉教授
今村翔吾 作家
内館牧子 作家
内田伸子 お茶の水女子大学名誉教授
宇野和博 筑波大学附属視覚特別支援学校教諭
長田渚左 ノンフィクション作家
小野寺優 日本書籍出版協会理事長
片山善博 大正大学教授
川島隆太 東北大学教授
河村建夫 文字・活字文化推進機構会長
隈 研吾 建築家
酒井邦嘉 東京大学大学院教授
佐藤 学 東京大学名誉教授
鈴木みゆき 國學院大學教授
鈴木善久 伊藤忠記念財団理事長
銭谷眞美 新国立劇場運営財団理事長
俵万智 歌人
寺﨑昌男 東京大学名誉教授
中江有里 女優、作家
野口武悟 専修大学教授
坂東眞理子 昭和女子大学総長・理事長
肥田美代子 童話作家
堀川照代 放送大学客員教授
丸山昌宏 日本新聞協会会長
宮西達也 絵本作家
村山由佳 作家
柳田邦男 ノンフィクション作家
敬称略・50音順・2023年1月12日