2018年06月25日
イラストレーター新井陽次郎さんインタンビュー~「カクヨム甲子園」~
昨年夏に初めて開催された高校生限定の文学コンテスト「カクヨム甲子園」(KADOKAWA主催)が今年も開催されます。スタジオジブリ出身の新井陽次郎さん(29)が手がけた告知のポスターも注目を集めています。
大きな本棚がある雑然とした部屋でリラックスした様子の2人の高校生。ヘッドホンをした女の子は本棚に寄りかかってノートに向かい物語の創作中、男の子は寝ころんで本に読みふけります。窓からは夏の爽やかなそよ風が……。

新井さんが手がけたポスター用作品
「放課後、仲良しの2人がいる部屋というシチュエーションです。ポーズや表情に、『素』な感じが出るように工夫しました」。新井さんは作品の設定をそう解説します。
透明感ある水彩タッチの風景、繊細に描き出された人物は、新井さんの代名詞です。高校時代から兄の影響で水彩画を始め、その後、スタジオジブリで、さまざまな作品の制作に参加。2015年には、劇場用アニメ「台風のノルダ」で監督デビューも果たしています。
いまや押しも押されもせぬクリエイターになった新井さんですが、「幼い頃から中学、高校とずっと集団や学校になじめなかった。絵を描くことで、初めて人や世の中とつながれたんです」と話します。自分の好きなことを突き詰めた新井さんだからこそ、中高生にもこんなエールを送ります。「自分を信じて、やりきることが大事だと思います」
「カクヨム甲子園」は、現代ドラマからファンタジーまで、幅広いジャンルで高校生から文学作品を募り、大賞を決定するコンテストです。応募期間は7月21日から9月10日まで。詳しくは、こちら
※この記事は読売中高生新聞6月22日発売号にも掲載されています。