「全国高校ビブリオバトル」の宮崎県大会（県教育委員会など主催）の決勝が8月6日、宮崎市の宮交シティで開かれ、人気バンド「ＳＥＫＡＩ　ＮＯ　ＯＷＡＲＩ」のボーカル、Ｆｕｋａｓｅさんが作者の「ブルーノ」（福音館書店）を紹介した宮崎北高２年、横山里緒さんが優勝しました。
　

県大会は９人が参加し、決勝は予選を勝ち抜いた４人で行われました。ブルーノは嵐に襲われた平和な王国を舞台に、王様の助けを待つ村人と、村人を助けるために悩み、葛藤する王様の様子が描かれています。片方の表紙からめくると村人、反対側の表紙からめくると王様の視点でそれぞれ物語が進むユニークなつくり。横山さんは「村人側から読むと王様が悪く見えるが、王様側から読むと王様の行動の経緯がわかり、村人の方が悪かったかもと思うようになる」と説明。「私たちも自分の思いが相手に伝わらずけんかになることがある。そんな時、相手の行動の背景や経緯を知れば許すきっかけになるかもしれない。今のウクライナとロシアの戦争もこういう絵本の考えがあれば起きなかったのではないか」と述べました。