熊本代表は中原さん、紹介本は「僕が僕をやめる日」…第10回全国高校ビブリオバトル

 高校生がお薦めの本を紹介し、一番読みたくなった一冊を聴衆が選ぶ「全国高校ビブリオバトル」の熊本県大会(くまもと森都心プラザ図書館主催、活字文化推進会議共催、読売新聞社など後援)が8月11日、熊本市西区のくまもと森都心プラザで開かれた。大津高3年の中原朱梨さん(18)が優勝し、年明けに予定している全国大会に出場する。

壇上で書評する中原さん

 中原さんは、大学生・高木健介の分身として生きる主人公・立井潤貴が高木として殺人容疑をかけられ、失踪した高木の行方と真相に迫る「僕が僕をやめる日」(松村涼哉著、KADOKAWA)を取り上げた。
 あらすじを紹介した後、「みなさんは、社会に認められて当たり前のように生きていませんか」と問いかけた。解き明かされる真相から「社会の隙間にある影を見落として、きれいな部分だけを見ていることに気づける本」と訴えた。
 今年からビブリオバトルを始めた中原さん。全国大会に向け、「自分と同じ高校生がどんな本を紹介するか楽しみ」と声を弾ませた。 大会には、熊本マリスト学園、大津、城北、高森、第一の各校から5人が参加。1人5分の持ち時間で約80人を前に発表した。

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