全国高校ビブリオバトル代表、福岡・岡山・滋賀・千葉で決定

福岡…野々市谷伯さん、チャンプ本は「プロジェクト・ヘイル・メアリー」

福岡県大会で優勝した野々市谷さん

 高校生がお薦めの本を紹介し、書評を競い合う「高等学校ビブリオバトル福岡県大会」(よかたい図書館共同事業体主催、福岡市総合図書館共催、活字文化推進会議など後援)が29日、福岡市総合図書館で開かれた。県立筑前高2年の野々市谷伯(ののいちや・はく)さん(17)が優勝し、決勝大会への出場を決めた。

 16校から16人が出場し、予選と、予選を突破した6人による決勝戦が行われた。1人5分の持ち時間でお薦めの本の内容や魅力について話し、観戦者約60人が最も読みたくなった本に投票した。

 

 野々市谷さんは、記憶喪失の主人公が宇宙で目を覚ますところから物語が始まる「プロジェクト・ヘイル・メアリー」(アンディ・ウィアー著、早川書房)を紹介。軽妙な語り口で会場の笑いを誘いながら、「記憶喪失という要素が一個加わるだけで、謎って無数に出てくるんですよ。これがすごく面白い」と話した。

 

 野々市谷さんは優勝後、「他のバトラー(発表者)の思いも背負って、決勝大会で優勝を目指す」と意気込んだ。決勝大会は来年1月28日に東京国際大池袋キャンパス(東京都豊島区)で開かれる。

岡山…岡崎蓮さん、チャンプ本は「金春屋ゴメス」

優勝した岡崎さん(岡山市北区で)

 高校生がお気に入りの本を紹介しあう「全国高校ビブリオバトル」の岡山県大会(実行委員会主催、活字文化推進会議など共催、読売新聞社など後援)が29日、岡山市北区の県立図書館で開かれ、県立岡山南高2年の岡崎蓮さん(17)が優勝した。

 

 県内4校から6人が出場し、それぞれお薦めの本について熱弁を振るった。岡崎さんは「金春屋(こんぱるや)ゴメス」(西條奈加著、新潮社)を紹介。近未来の日本に出現した「江戸国」に入国を許可された主人公が流行病の謎に迫るというストーリーの面白さについて観覧者に語りかけた。

 

 表彰式後、岡崎さんは「まさか優勝するとは思っていなかったので驚いた。今後、語り方を工夫し、もっと本の魅力が伝わるようにしたい」と話した。

 

 決勝大会は来年1月28日に東京国際大(東京都豊島区)で開かれる。

滋賀…海東杏奈さん、チャンプ本は「俺ではない炎上」

本の魅力を熱弁する海東さん(大津市で)

 高校生がお薦めの本の魅力を語る書評合戦「全国高校ビブリオバトル」の滋賀県大会(龍谷大図書館主催、活字文化推進会議共催、読売新聞社など後援)が29日、大津市の龍谷大瀬田キャンパスで開かれ、県立高島高2年、海東杏奈さん(16)が優勝し、来年1月の決勝大会に出場を決めた。

 

 県大会には県内4校から8人が参加し、それぞれ1人5分間の持ち時間で本を紹介。観覧者が最も読みたくなった本に投票した。海東さんは、SNSなどネット社会を題材にした浅倉秋成さんのミステリー小説「俺ではない炎上」(双葉社)を取り上げた。

 

 決勝大会は、来年1月28日に東京国際大池袋キャンパス(東京都豊島区)で開かれる予定。海東さんは「もっと面白いと思ってもらえるよう、決勝大会でも本の魅力を一生懸命伝えたい」と意気込んでいた。

千葉…大口愛乃さん、チャンプ本は「六人の嘘つきな大学生」

優勝した大口さん(28日、県総合教育センターで)

 高校生がお薦めの本の魅力を語り、どれだけ聴衆が読みたくなるような紹介ができるかを競う「全国高等学校ビブリオバトル2023」の千葉県大会(県教育委員会主催、活字文化推進会議、読売新聞社後援)が28日、千葉市美浜区の県総合教育センターで開かれた。「六人の嘘つきな大学生」(浅倉秋成著、KADOKAWA)を取り上げた長生高1年、大口愛乃さん(16)が優勝し、来年1月に東京都で開かれる全国大会への出場を決めた。

 

 1人5分間で本を発表した後、聴衆の質問に答え、投票で「どの本が一番読みたくなったか」を決める。県大会には聴覚特別支援学校に通う生徒を含む21人が参加。3グループに分かれて優秀者を2人ずつ決め、最後は6人で競った。

 

 「六人の嘘つきな大学生」は、人気企業の最終選考で、6人の大学生が自分たちで話し合って内定者1人を決める物語。大口さんは「6人には絶対に知られてはいけない過去や罪がある。内定者は誰になるのか確かめてみて」と呼びかけた。

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