入口蒼大さん「サイン本、読み潰します!」細井みず保さん「すごい賞もらえた」…全国中学ビブリオバトル特別賞と大学賞

 滋賀県の龍谷大学瀬田キャンパスで24日に開かれた「第7回全国中学ビブリオバトル」(活字文化推進会議主催、読売新聞社主管、龍谷大学特別協力)で、長崎県代表として出場した時津町立時津中学2年の入口蒼大(そうた)さん(14)がゲスト特別賞に輝いた。

ゲスト特別賞に輝き、ゲスト作家の今村翔吾さん(左)と宮島未奈さん(右)から祝福される入口さん

「世界でいちばん透きとおった物語」明るく落ち着いた声で…入口さん

 

 大会には、地方大会を突破するなどした生徒46人が出場。入口さんは、大御所作家の遺稿を探すミステリー小説「世界でいちばん透きとおった物語」(杉井光著、新潮社)を取り上げ、準決勝を勝ち上がり6人による決勝に進んだ。

 

 決勝でも、聴衆を楽しませることを第一に考えて、明るい声で落ち着いて発表した。ネタばれに注意しながら内容を紹介、最終ページにある何も書かれていないカギ括弧には「この本が透きとおって見えたあかつきには、同じ言葉が入る。感動がある」と魅力を訴え、多くの聴衆の支持を集めた。

 

 直木賞作家の今村翔吾さんから表彰され、今村さんと宮島未奈さんのゲスト作家2人のサイン入り著書を副賞で受け取った。入口さんは「自分の持てる力を出して、楽しんでやろうと思いました。発表原稿を作る努力の結果が出たと思います。サイン本は読み潰します」と喜んでいた。

 

「アリス殺し」の魅力を語る細井さん

「アリス殺し」どんでん返しの興奮伝える…細井さん

 龍谷大学賞には、福島県代表として参加した南会津町立田島中学校1年の細井みず保さん(13)が選ばれた。

 

 準決勝を勝ち抜いた細井さんは、450人を超える観客の前で、ミステリー小説の「アリス殺し」(小林泰三著、東京創元社)を紹介し、「読むたびに新しい発見があります」「ラストのどんでん返しに興奮します」と魅力を訴えた。

 

 閉会式で龍谷大学の安藤徹副学長から表彰状や盾、大学グッズなどを贈られた細井さんは、「目の前に多くのお客さんがいて緊張し、少し早口になってしまいましたが、すごい賞をもらうことができてうれしいです」と声を弾ませた。

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